いい不動産屋さんの選び方
不動産屋さんには2つのタイプがある
家を購入するには、地域選びから物件探し、ローン契約、売買契約、法律上の手続きのサポート、引き渡し、入居後のサポートまで、長きに渡って親身になってつき合ってくれる不動産屋さんを探さなければなりません。この不動産屋選びに失敗すると、せっかくのマイホームにケチがつくどころか、後々まで問題を引きずったり、契約を破棄したり、ひいては裁判に発展するようなことにもなりかねませんので、まずここは非常に慎重に決める必要があります。
では、どういう選び方がよいかですが、まずは、不動産屋さんには大きく分けて、2種類あることを知っておきましょう。
- 大手不動産会社
- テレビCMなど宣伝に力を入れていて、全国に支店やショールームなどを持つ。店舗数も多いので訪問するには利便性がよく、物件数が豊富。ただし自社管理物件が少ないことが多く、押しの強すぎる営業や誠意のない対応が目立つところもあり。
- 地域密着型不動産会社
- その地域に根ざして○十年、スタッフは皆その地域に精通していて、大家さんとも直接知り合いであり、掘り出し物件を持っていることも。接客や営業スタイルは各店舗や担当者によるところがあるが、丁寧で融通が利く場合が多い。
いい不動産屋さんを見分けるポイント
大手か地域密着型かはそれぞれの希望に合わせて選ぶべき問題ですが、どちらのタイプにも「この不動産屋さんに決めてよかった」と思えるようないい不動産屋さんもあれば、一歩間違えば犯罪に巻き込まれるような悪徳不動産会社もあります。そこまでいかずとも、媒介契約を結んだ不動産会社と揉めて、購入のギリギリ前で辞めた、あるいは一度交わした契約を破棄せざるを得なくなったなど、不動産に関するトラブルは残念ながら非常に多いのです。せっかくのマイホームへの道を希望で満たすためには、以下のポイントに注意して、いい不動産屋さんを見つけてください。
- ① 誇大広告には要注意
- 不動産の広告には、国土交通省の「宅地建物取引業法」や、消費者庁の「不当景品類及び不当表示防止法」により、誇大広告が禁じられています。「日本一」「絶対」「特選」「最高級」「格安」「掘出物」「完売」といった用語は、それを裏付ける合理的な根拠がない限り使用してはならないことになっています。物件の広告にやたらとこういった文言が目立つ場合には、その不動産会社を少々疑ってかかったほうがいいでしょう。
- ② 宅建免許の認可番号をチェック
- 不動産屋さんの店舗またはHPには、「宅地建物取引業免許証」の認可番号が提示されています。この免許番号、例えば「東京都知事(☆)第00000号」といった表記で表されるものですが、この「☆」のところに入っている番号が「1」は営業5年未満、「2」は10年以上、「4」は20年以上、といったように、営業年数がここからわかるようになっています。
- ③ 担当者の対応をしっかり見極める
- そして最も重要なのが担当者の対応。会社がいくらしっかりしていても、担当者がよくなければ本当に嫌な思いをすることになります。いちばん最初の問い合わせの段階である程度は判断できますので、こんなもんかな?と思わずに、違和感を持った場合はいったん持ち帰ってよく検討することをおすすめします。
いい不動産屋さんチェックリスト
いくつもの不動産屋さんを回っていると、どの会社がどんな様子だったかわからなくなったり、つい押しの強い営業マンに押し切られてしまったりしてきますよね。複数の会社を正しく比較検討するために、以下のチェックリストを不動産会社ごとに用意し、チェックして比較検討してみてください。
- 物件の広告に誇張表現が使用されていないか
- 営業年数はある程度経っているか
- 店内に宅地建物取引業免許証がきちんと提示されているか
- 問い合わせ時の対応は丁寧でわかりやすいか
- こちらの質問に対してごまかさずに答えてくれるか
- 物件に関するメリットだけでなくデメリットも教えてくれるか
- 契約をむやみに急かさないかどうか
- 電話問い合わせ時に、個人情報(住所・電話・貯金額など)をしつこく聞いてこないか
- 電話問い合わせ時に来店を迫ったり、断ると態度が急変したりしないか
- 内覧を面倒臭そうにしたり、向こうが提示した物件のみを推してきたりしないか